イクメンという言葉がよく聞かれるようになってきています。
都心では休日、抱っこ紐をしたお父さんが歩いていたり、赤ちゃんとお父さんだけで銀座や上野で見かけることも珍しくない光景です。
でも、実際に男性が育児休暇を取得している率はとても低く2%以下と統計が出ています。
(「共同参画」2013年 10月号のデータより)
男性が子育てや家事に費やす時間は先進国中最低の水準なんです。
現実には、やはり休暇中の収入・給料面と、取得する期間やその間の仕事の影響を考えてしまいますよね。
実際に働いている男性が育児休暇を取るとどうなるのでしょうか。
この記事の目次
男性の育児休暇の取得は法律で認められている
育児休暇は男性も認められているし、共働きの夫婦が同時に取得することもできます。
もちろん母親が専業主婦で、男性が育児休暇を取るのもOK。
育児・介護休業法に条文があります。
子が1歳に達するまでの間、育児休業をすることができる
また、法律には休暇中を理由に会社が解雇や出世に響くような不利益をあたえることも禁止しています。
法律上は、男性が会社に取得を希望すると、会社は断ることができないということなんです。
育児休暇中の給料はどうなるの?
まず、会社は給料を払う必要がなくなります。
会社は負担が軽減されます。
給料の変りに「育児休業給付金」がお父さんやお母さんが加入している雇用保険から支給されます。
支給率は、180日間は給料の67%。
181日からは50%になります。
例題としては、月給30万の給料の人は、最初の半年間に20万を毎月受け取れます。
支給間隔は毎月ではないのですが、仕事せず収入が入るわけです。
この育児休業給付金が出る期間を育児休暇の取得の目安です。
育児休暇はいつから取得できて期間は?
育児休業給付金の終わりの期間はきまっていて原則1歳です。
例外として、父親と母親がともに育休を取った時は「パパ・ママ育休プラス」という2カ月間の延長制度もあります。
ほかには、保育園に入れない場合などは、どちらかが育児休暇を延長することもあるようです。
育児休暇の始まりは大まかに3パターンあります。
- 出産直後に父親が取得するパターン
- 1歳までのどこかに父親が取得するパターン
- 出産直後に父親が取得、8週以内に会社に復帰し再度取得する
タイミングはやはり出産直後か、奥さんが実家から子供と帰ってきたタイミングが取得時期になると思います。
取得には、1ヶ月前に会社に申請をしなければいけません。
「生まれたから、明日から休みます」みたいなのはNGです。
就業規則などのない会社は、この1ヶ月前が原則のルール。
会社によって規定がある場合は、それに沿うことになります。
出産日が予定日とずれることもあるので、有給を消化するなど対応も考える必要があるのかも。
男性の育児休暇の対象
誰でも育児休業給付金を受け取れるわけではないです。
諸条件が以下です。
- 雇用保険に加入している
- 休業中に職場からお給料の8割以上のお金をもらっていない
- 休業している日数が対象期間中毎月20日以上ある
- 健康保険に連続して1年以上加入している
例外として、出産のタイミングで退職する場合は上を満たしていても、ダメです。
男性の育児休暇のデメリットはあるのか?
実際に育児休暇を取得することで会社が、不利益な評価はしてはいけないと法律ではなっていますが、現実には難しいです。
マイナス評価がないにしても、その間のプラス評価がないからです。
ライバルの多い大手企業であれば、休みなく頑張って働いている他の社員を評価するのは当たり前。
中小・零細企業であると、社員1人の穴は大きく会社そのものの利益を落とす場合もあります。
マイナスにはならないにしても、多少のハンデがあるということです。
男性の育児休暇のメリット
デメリットもありますけど、メリットもあります。
- 育児にかかわることで、子供のことがわかる
- 兄弟がいると、上の子のフォローができる
- 母親の大変さを知り、お互いの信頼が生まれる
- 母親の職場復帰を早くさせる
- まとまった休みを取得できる
子供に対し、母親に対し、自分にとってもプラスになる時間です。
家族を今一度見つめなおすいいタイミングです。
・・・・
いくらメリットをいっても「男性の育児休暇取得率2%以下」というのは、現実に難しいことが理由なんですよね。
僕も育児休暇は取得しませんでした。
一番重要なのは、会社や職場の理解です。
育児休暇をとるためには、いきなりではなく、早めに上司や人事担当と連絡しておくべきです。
同時に会社の就業規則・手続きの方法や前例等も確認しておくといいです。
事前の根回しや準備ということです。
普段から信頼関係や仕事の成果があれば周りも認めやすくなるものです。
周囲の支援を得ることにつながるような、普段からの姿勢が大切です。
でも実際に人員をギリギリで運営をしている中小零細企業はまだまだ難しいです。
最後に
僕自身、育児休暇はとらなかったので、「育児休暇」をとったほうがいいというようなことは言えません。
でも、できるだけ育児の時間をとってきたなかで、育児により、家族の距離感も大きく変ったし、仕事への取り組みも変りました。
男性にもできるだけ、育児の時間をとって欲しいなとおもいます。
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